茗荷谷界隈で身の回りの情報を発信、稲富滋さん/「駅ごとに僕みたいな人がいればいいんだけど」

スマホで播磨坂の桜並木を撮影して早回し動画をアップしたり、自撮り棒を活用したり。最新の情報通信技術を駆使し、文京区・茗荷谷在住の稲富滋さんは、自分の目の届く生活範囲で見聞きしたことをフェイスブックページで発信している。その名も「ご近所 茗荷谷界隈」。昨年2014年11月に開設した。

 稲富さんじどり棒(自撮り棒を試す稲富さん)

 

長年勤めた外資系コンピューター会社では、まだインターネットが普及していないころから、長野オリンピック公式サイトやウェブ関連事業の責任者をやってきた。退職後も「企業webグランプリ」の創設や運営に携わり、2011年から4年間、広島大学の客員教授を務めた。その後、フランス陶磁器の輸入販売業を営みつつ、身の回りの情報発信を始めた。「会社と家の行き来だけの生活だったので、いざ近所にどんな店があるかと調べたら、ネットでは欲しい情報がなくて。もう少し踏み込んだものがあるといいと思った」。まちで見たもの、カフェ情報、まちの歴史などを取材して発信している。認知度が高まるにつれ、取材依頼も飛び込むようになった。

メディア会議(稲富さん撮影)

(稲富さんが自撮り棒で撮影した写真)

かつて、全国の100近い市町村のホームページを作るプロジェクトを手がけたことがあった。ひな形をつくり、まちに出向いて取材し、情報を掲載。仕事は楽しく、それぞれが生活している範囲内で情報発信できるといいな、と感じたという。

 

地下鉄好きで、過去、「東京地下鉄巡礼団」と称して、地下鉄の階段を神社の階段に見立て、駅に近い神社にお参りするという活動をやったこともある。「茗荷谷駅は29段、大手町は59段(丸ノ内線)。神社も階段の上にほこらがあるでしょう。参道だと思って上るんです。いい運動になります」

稲富さん笑顔

まちを歩いていると、たくさんの発見があって、おもしろい。経験上、結局はコンテンツが勝負だと知っているから、「僕みたいな人が駅ごとにいれば、コンテンツはよくなっていくんだけどなあ」。情報提供者、情報発信者が少しずつ増えるといいと思う。「大勢の人の助け合いと協力で支えられているインターネットで長年仕事をしてきた。お世話になったインターネットへの恩返しと、ご近所をできるだけ居心地の良い場所にしたいという気持ちで続けています」