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まちにひらく賃貸マンション/住まいも仕事も、子どもも大人も、一緒に働き活動する場めざす

アップ用co-ba入り口

豊島区東池袋の賃貸マンション「ロイヤルアネックス」に5月、シェアスペース「co-ba ROYAL ANNEX」がオープンした。会員制で、小さい子連れや、小中高校生の子どもと一緒に利用でき、1日利用や夜間貸し切りも可能。壁の1面が本棚(シェアライブラリー)となっており、仕事だけでなく読書や宿題やおしゃべりなど、ライフスタイルに合わせた利用ができる「ライフワークスペース」というコンセプトだ。6月26日は、地域の人を講師にバッチづくりのワークショップが開かれ、小さい子を連れたママら4人が「子育ての合間の息抜きになって楽しい」と、手仕事にいそしんでいた。

アップ用co-baバッチづくり

アップco-ba本棚

ロイヤルアネックスは、賃貸でありながら壁紙を選べ、オーダーメードもできるユニークなマンションで、約90人が暮らす。おしゃれで暮らしにこだわりのある人が集まり、部屋づくりを手伝ったり、屋上でパーティーやヨガを開いたり、住民のコミュニティーができている。2階のテナントが空いたことから、地域にも開かれた「働く場」をつくってはどうかという話になり、渋谷などでコワーキングスペース「co-ba」を展開する会社「tsukuruba」の協力で、昨年末ごろからプロジェクトが動き出した。

4月には無垢の板で床をはり、本棚を組み立てるワークショップを3回開催。DIY好きの住民や地域の人が手伝いに来た。「みんなの力でつくったのです」と、「女将」の吉沢萌さん。「管理人」や「店長」の名称がしっくりこないことから、この肩書になったという。ロイヤルアネックス内のシェアハウス住民で、勤めていた会社を辞めて転身。「通勤のストレスがなくなってよかったです」

このマンションのオーナー会社「メゾン青樹」の青木純社長は、祖父が興した家業を数年前に継いだ。当時、空室率が3割弱だったが、ただ貸すだけでなく、住まい手主体の発想に変えたら、3年間で満室に。今では空き待ちがでるほどの人気賃貸マンションになった。「賃貸でも、自分らしい暮らしの根をはることができる。住まいが楽しくなると暮らしが豊かになる。それが地域へ広がっていけるといい」と話している。結婚や出産も増えていて、「消滅可能性都市」とされる豊島区当局からの注目も集めているそうだ。

アップ用co-ba全景


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