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「こまじいのうち」の子育て版、「こまぴよのおうち」が隣の空き家にオープン/本駒込の子育て応援の拠点に

 「駒込のじいちゃんち」こと「こまじいのうち」は、空き家を活用し、近隣の町会が運営を担う多世代交流の場だが、その隣の空き家だった民家を改装し、子育てひろば「こまぴよのおうち」がオープンした。保育士が常駐し、子育て相談にものる。区が運営する子育てひろばは西片や汐見、水道などにあるが、地域の人による民営の子育てひろばは区内初。一軒家なので、こまじいのうちのような温かみのある空間を、子育て世帯向けに広げた形だ。
 こまぴよのおうちは1階のダイニングキッチンと居間を開放し、木のおもちゃなどが置かれており、未就学児を育てる親がいつでもふらりと遊びに来られる。スタッフが常駐し、月曜から金曜10時から15時まで開いている。ランチタイムもあり、昼食をとることもできる。2階は事務スペースのほか、授乳室もある。
 もともと、隣には、地域の人が中心になって2013年から運営しているこまじいのうちがある。家を提供している「マスター」の秋元康雄さんをはじめ、町会連合会や文京区社会福祉協議会、駒込地域活動センターなどのバックアップもあり、子どもや学生から子育て世代、高齢者まで幅広い年代がふらりと遊びに来られる多世代の居場所として定着している。活動を深めようと、こまじいの運営者が中心になって昨年2016年にNPO法人「居場所コム」を設立。空き家になっていた隣家を借り受け、区の「地域子育て支援拠点事業」を受託する形で、子育てひろば開設にこぎつけた。
 5月に開かれたオープニングセレモニーで、理事長の秋元さんは「こまじい同様、手づくりで安心できる環境づくりをしたい。1人ひとりがこの場を大事に育てて、第二、第三の拠点ができることを期待したい」とあいさつ。副理事の三縄毅さんも「地域に愛されるものにしたい。ささやかながら地域の雇用にも貢献できる」と話した。
 こまぴよのおうちでは、毎日、保育園の園長経験があるベテラン保育士がいるので、専門相談もできる。他の親と情報交換したり、遊んだり、ちょっとした悩みでも直接に話せる。専門スタッフの1人、坂本富江さんは「誰でも来られるおうち。サザエさんの家みたいに、みんなが家族みたいで共感しあえる場にしたい。子どもを中心にみなさんの『心のとまり木』をつくっていけたら」と話していた。
こまぴよのおうち
文京区本駒込5-11-6
南北線本駒込駅徒歩10分、B-ぐる本駒込3丁目・富士神社下車

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