古いアルバムを開いたら。あなたも私もあの日のあの場所へ~「思い出カフェ」

本郷通り沿い本駒込2丁目にあるビルの9階にあるスペース「キーベース」。個人宅の空き部屋をお借りして、今のところ、就労支援交流の場「キーベースのしごと部屋」や、ボランティアで写真の整理やデータ化を行う「みんなのアルバム」の2つのチームが活動の場として使わせていただいている。「キーベース」はこのスペースを貸してくださっている木部徹さんの名と基地<ベース>を合成して付けられたこのスペースの愛称である。

秋分の日の翌日、「キーベース」で、「みんなのアルバム」主催の「思い出カフェ」が開かれた。「みんなのアルバム」代表の秋山由佳子さんは、会を立ち上げたきっかけをこう語る。

「『働く人々』という写真集を持っていますが、その中に<子守の少女>という写真があって、今見るととてもおもしろいんだけど、当時はきっと特別なものではなくて見過ごされていたと思うんですよ。そしたら今の当たり前の写真も、100年後に見る人がいたらおもしろいんじゃないか。だからそういう写真を100年先まで残す方法はないか。今土台を考えておけば、次々と引き継がれて100年後、おもしろがられるんじゃないか、と思いました」

つながりのある人から写真を提供してもらったり、依頼された膨大な数の写真を整理しデータ化したり。半年近く活動する中で、「思い出カフェ」をやろうという話が浮上した。

「いろいろな写真が集まってきたのでなにかできそう、みんなで見合ったら楽しいのではないか、キーベースという場所があるので、カフェという形で展示できるのもラッキー」と思ったそうだ。

4月に第1回目を開いたとき、若い人も昭和の写真に興味を持ってくれて盛り上がった。ゆっくりお茶を飲んだり昼食を食べたりしながら、異世代で時代考証するのも楽しかった。

それが、第2回目、9月24日の開催へとつながる。

以前から預からせていただいている写真で、現在75才の方が昭和小学校6年生のとき、理科の実験をしている教室全体の写真を拡大して飾り、壁には集まってきていた写真から、「子ども時代」というテーマで年代別に数枚を貼り出していった。1950年代くらいからだが、集まっているアルバムには1920年代のものもあり、そちらはテーブルでめくりながら楽しんだ。

写真に写る町並みや家の中の道具、人の衣服、髪型、履き物、帽子や傘などから「ああでもない、こうでもない」というおしゃべりが、その場の会話をはずませていた。町に馴染んで道を歩く馬や懐かしの車などは好評。終了までには12人ほど来客があり賑わった。

「友人が、結婚式の写真を持ってきたのですが、ちょうどバブル時代。決して派手な仲間ではなかったのですが、時代を反映して、それなりに化粧が濃いのが興味深い。バブル時代特集で写真を集めたらおもしろいかも」と秋山さんは言う。この先はもっと頻繁に開催したいという。「いろんな人のいろんな時代の写真が集まると、新たな発見があると思います。思わぬ歴史的資料になるのではないかと妄想します。カフェを通してみんなのアルバムのおもしろさを探っていきたいです」と期待を語った。(稲葉洋子)

「みんなのアルバム」では、こんなお手伝いもしています。

・プリント写真を整理

・プリント写真をデータ化して手元に残す・

・写真に関する思い出を文章に残したい。

※出張もします。連絡先 akiyama@zf7.so-net.ne.jp