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朝はコッペパン、夜はピザ、介護職は1杯無料。。。地域に密着したユニークなカフェ&バー「ケアギルドトーキョー」文京区弥生にプレオープン

ちょっと大人な雰囲気のカフェ。ドアの脇のウインドーにはお惣菜コッペパンが並ぶ。文京区弥生、東大から根津へ下りる言問通り沿いにプレオープンした「ケアギルドトーキョー(文京区弥生2-15-13)」。「朝はコッペパン、夜はピザ。介護職は1杯タダです」と、「ギルドマスター」の飯塚裕久さんは言う。

ビルの看板は「ケアワーク弥生」。確か、介護事業所があったはず。「はい、2階はケアワークアカデミーという学校、3階は訪問介護と居宅介護の事務所です」。ビルを建て替えて、1階をカフェ&バーに改装したのだという。

ケアワーク弥生は文京区内で長く介護事業に取り組んできた地域密着の事業所。飯塚さんは専務だ。ずっと、ピザ窯のある店をやりたいと思っていた。「コミュニティーをつくりたいと思って」。ピザは1枚をみんなでシェアする。介護職や地域の人が1枚をシェアできたら、という思いを込めた。

コッペパンは、千駄木の大好きなパン屋さんから仕入れて、「ジェノベーゼチキン」「からしマヨ角煮」などのコッペにしている。「弥生の人たちは坂を下りないと買い物ができないし、パン屋さんがないので」。1週間で「バカ売れ」したとか。

夜はピザと、信州のレアな日本酒を置くバー。介護職1杯無料の意図は「全産業の平均より介護職は年収が120万~130万円低い。地域のみなさんから介護職へのペイフォワード(恩送り)があってもいいんじゃないかと思って」。介護職に限らず、たとえば子どもはメロンソーダ1杯無料にするなど、発展していけたらとも考える。

昼は現金も扱うが、夜は基本、10枚入りのコインを1800円で購入し、コインで支払う形式をとる。コインだけ買って使わなければその分は寄付になる。コインは革製だ。

ケアギルドトーキョーのすぐ近くには小規模多機能型居宅介護施設「ユアハウス弥生」があり、飯塚さんは施設長でもある。認知症になった高齢者も、やりたいことがたくさんあるけれど、介護保険のサービスのしくみの中では、できないことがたくさんある。「夜お酒を飲みに行きたいとか、ピザを食べたいとか、そういう要望だってあるはず。そんなミッション達成もできれば」。ニーズとサービスのすきまを埋めることができたら、という思いも根底にある。

介護職がいきいきと元気に働けるコミュニティーをつくりたい。それが願いだ。介護職の悩みを先輩介護職との対話で解決していこうというNPO法人「もんじゅ」を2010年に立ち上げており、活動はコロナ禍で足踏みしたが、ケアギルドトーキョーの場がいかせそうだ。4月6日にプレオープンし、6月にグランドオープン予定。貸し切りも可能だ。現在は不定休なので、開店日などはFacebookページで確認を。(敬)


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