認知症への理解を深め、共に人として生きる社会をめざすまちづくりのイベント「RUN伴(らんとも)文京区2025」が11月16日(日)文京区内で開かれる。本郷の元町ウェルネスパークを基点に、認知症の人を交え、施設や地域の居場所をめぐるコースをタスキでつなぐ。走るだけでなく、歩く区間もあり、タスキをつなぐ拠点では食品の提供やイベントもある。短い距離でも、長い距離でも選べるし、拠点で休憩がてら認知症について学んだり、飲料を飲んだりでき、自分のペースで気軽に参加できるイベントだ。

RUN伴とは、NPO法人認知症フレンドシップクラブのライセンスにより全国各地で開催されており、文京区では2017年から開催。コロナ禍で中断を経て2023年から新たな実行委員会で再開し、2024年は応援やイベントに参加した人やスタッフを含め約400人が参加した(過去記事参照)。文京区でのコンセプトは「ごちゃまぜで誰もが暮らしやすい地域をつくる」「施設と居場所をつなぐ」。多世代ごちゃまぜ、おたがいさま、を合言葉に月2回実行委員会を開いて企画をすすめており、イベント当日だけでなく、プロセスも大切にしている。

前回に続き、今回も若年性認知症の方が全周走る予定だ。施設の入居者らが車イスや徒歩で参加する区間もある。スタートとゴールは今回初めて、元町ウェルネスパークになった。東西2コースに分かれ、全周は約10キロ。区内各地の高齢者施設や地域の居場所をタスキでつなぐ。

両コースとも10時15分に出発。東コースは②東大赤門前(徒歩)→③ダイニングバル「ケアギルドトーキョー」→④小規模多機能型介護施設「ユアハウス弥生」→⑤有料老人ホーム「ホスピタルメント文京グラン」→⑥地域の居場所「動坂テラス」(うどん提供)→⑦デイサービス「ヨウコー駒込」→⑧グループホーム「お寺のよこ」→(一部徒歩)⑨グループホーム「グッドライフケアホーム向丘」→⑩旧伊勢屋質店(菊坂跡見塾)を経て、14時半ごろ元町ウェルネスパークに戻る。

西コースは、②小規模多機能型介護施設「いきいき礫川」→③エーザイ(徒歩)→④地域の居場所「ワークスペースさきちゃんち」→⑤グループホーム「泉湧く憩いの家」→⑥コーシャハイム集会所(徒歩)→⑦コドモカフェオトナバーTUMMY(うどん提供)→⑧地域の居場所「氷川下つゆくさ荘」→⑨特別養護老人ホーム「文京くすのきの郷」→⑩高齢者施設「グランヴィ小日向」⑪「優っくり村文京小日向」(徒歩)→⑫地域の居場所「こびなたぼっこ※」→⑬総合福祉施設「リアン文京」(徒歩)→⑭有料老人ホーム「杜の癒やしハウス文京関口」→⑮特別養護老人ホーム「洛和ヴィラ文京春日」→①元町ウェルネスパーク

走るだけでなく、歩く区間も設けられ、施設入居者や車いすの認知症当事者の方らも参加する。元町ウェルネスパークでは順天堂医院 認知症疾患医療センターの専門相談員による相談会や認知機能検査、ワークスペースさきちゃんちでは明治安田の協力で血管年齢測定&ベジチェック、エーザイでは脳トレゲームやドリンクの提供がある。

このほか、コドモカフェオトナバーTUMMYと動坂テラスでは、昨年も好評だったビリーさん(過去記事参照)による手打ちうどんの提供があり、こびなたぼっこ※では生活クラブ生協まち文京千代田の協力でキャロットジュースの提供がある。

ケアマネら介護・医療関係者で結成されたマツケンサンバ隊も、随所に現れる予定だ。昨年はスタートゴール地点の礫川公園や、高齢者施設でノリノリの踊りが披露された。

ランナー、ボランティアを募集中だ。説明会が11月2日(日)15時から、元町ウェルネスパーク西館1階の「地域活動団体室」で開かれる。申し込みはフォームで。ボランティアとランナーには、テーマカラーのオレンジ色で、認知症の方が筆で描いた「伴」の字があしらわれたTシャツが無償配布される(応援、観覧で希望する方には1000円)。問い合わせはruntomobunkyo@gmail.comへ。



