ベルリン・オリンピックの中止が決まり、大正五年(1916年)五月、金栗四三は熊本県菊池で徴兵検査を受けます。結果は第一乙種で兵役免除、軍隊入りは見送りとなります。
誰が見ても頑強な体、健康な金栗なのですが?
兄の愛
兄・実次。
兄・実次は軍部にはたらきかけます。
「四三は、今、お国のために走っちょります。国民の体力向上は、すなわち、国力増強に繋がるのではないでしょうか」
この頃の軍部は「兵式体操」なるものを奨励する一方、野球、庭球、蹴球、卓球などは遊戯競技と決めつけています。
戦場で走る事、持久力を身につけることは重要と捉え「体の小さな日本人一人ひとりが体力をつければ、体格のよい欧米人に勝つことができる」などと信じる軍部は、日本一有名な陸上選手、金栗四三を利用します。
続きはこちら。
※この記事は「東京坂道ゆるラン」の「走れ!いだてん」に掲載されたものです。