Close

バレエの優雅な動きを楽しみ、心と体をととのえる/バレエ体操で転びにくいしなやかな体づくりを

「上を見て。。。次は下にある水たまりを見ます。レインコートを羽織るような感じで両手を広げて、、、次は傘をつかんでみましょう」。講師の森下麻由さんの指示に従って、椅子に座った参加者が顔や手をふんわりと動かす。「バレエなので、イメージを使います。おじぎをするときは頭に載っているティアラを落とさないように、そんなイメージで動いてみてください」

大塚地域活動センターOos(大塚オープンスペース)で、バレエ体操が5月と6月、3回シリーズで開かれている。森下さんはロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス(RAD)公認バレエ教師だが、4年前、米国にいたとき、パーキンソン病の人のためのダンス教室があると知り、半年間ボランティアをした。パーキンソン病は身体が思うように動かなくなっていく病気だが、イメージすることで手を伸ばすことができるなど、バレエの手法を体の機能の維持改善に使えることを実感した。「バレエの力を再発見しました」。パーキンソン病のためのダンスプログラムもあり、トレーニングを受けた。帰国後も文京区内に住み、座って行うバレエクラスの開催や、転倒骨折予防体操ボランティア指導員など、地域活動もしている。

過去にも単発でOosでバレエ体操をやったことがあったが、今回は「イベントではなく、定期的に動くことで身体は変化する」と、3回シリーズにした。バレエの古典作品は音楽があり、物語がある。王子や姫が登場するおとぎ話も多いので、色やにおいまで、イメージして踊る。「イメージしないと伝わらない」という。

「バレエというと白鳥の湖ですよね。ではこれからパーティーをしましょう。テーブルにテーブルクロスを敷いて。。。」。参加者はイメージしながら手を動かす。「手は肩より下で動かしてくださいね」。右側から、左側から、腕を動かしていき、「最後は盃を取って、乾杯!」。

「肋骨が骨盤を飛び越えるイメージで」「背骨の積み木を下から積み上げて」など、体の動きがイメージできるような声掛けだ。座ったままかかとを上げる、つま先を上げるといった動きや、グー、パーや左右で違う手指の動きをするなど、普段使わない筋肉を意識的に動かすことができ、脳トレのような動きも採り入れている。

「米国では初めての人同士で手をつないだり、見つめあったりできるけれど、日本ではそうはいかない。米国で学んだものと、バレエの指導を、日本人に合う形で再構成して考案しています」という。

椅子から立ち上がって、音楽に合わせながら両足を外側に曲げるプリエや、脚を伸ばす動きなどもやった。足をピンと伸ばしながら歩く動作はいかにもバレエらしく、参加者の動きもそれらしくなっていった。

参加者は「器械体操をやっていたが、スポーツとして動くのとは全然違って面白かった」「バレエはハードルが高く、ほど遠いと思っていたが、椅子に座ってもできたので、あー楽しいと思えた。力が抜けていき、ゆるんでいく自分が実感できた」などと話していた。

森下さんは「毎週か隔週ぐらい動いた方がよりいっそう身体の変化を実感できると思います。今後続けたい方がいらっしゃったら、どこかで継続できればと思っています。今回は家でもできるものを紹介したので、健康維持に役立てていただければ嬉しいです」と話していた。(敬)

Copyrights © 2007-2015 JIBUN. All rights reserved.
error: 右クリックはできません。