明和の三美人といえば、浅草寺内楊枝屋「柳屋」お藤、浅草二十軒茶屋の水茶屋「蔦屋」およし。そして、谷中笠森稲荷の水茶屋「鍵屋」お仙。
明和の三美人。
なかでも人気ナンバーワンは笠森お仙。このお仙、錦絵の開祖・鈴木春信に見出され、一世を風靡します。
当代一の風流人・太田蜀山人は「谷中笠森稲荷境内水茶屋女お仙十八歳美女なりとて、皆人見に行。家名を鍵屋五兵衛といふ。錦絵の一枚絵、或いは絵草紙、双六、よみ売等出る。手拭いに染まる」と評しています。
晴信の描いたお仙の浮世絵は今でいうところのアイドルブロマイド。人気が人気を呼び「お仙手拭い」「お仙すごろく」などのアイドルグッズが売り出されるほどに。笠森稲荷の水茶屋「鍵屋」はおおいに流行り江戸中から人が集まり、元祖「会いに行けるアイドル」の誕生です。
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※この記事は「東京坂道ゆるラン」に掲載されたものです。