駒込名主屋敷で1日見学会/今後の活用へお掃除やガイドのボランティア募集

文京区駒込の住宅街に、江戸時代からの「名主(なぬし)」のお屋敷が残っているのをご存じだろうか。2013年から所有者の高木家の依頼を受けて調査をしてきた「たてもの応援団(NPO法人文京歴史的建物の活用を考える会)」が5月24日、1日だけの見学会を開いた。

案内板

一帯には鷹匠屋敷があり、駒込茄子が特産だったとされ、名主屋敷の近くには「一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなすび)」の由来とされる駒込富士神社がある。たてもの応援団によれば、隣接する天祖神社には、「高木将監」の名前が彫られた慶安元年(1648年)の石碑があり、高木家はすでに江戸時代初期に地域の有力者だったという。「名主」は村役人の一つで、都内に現存する名主屋敷は17軒、特に23区内でもともとの敷地に残っているのは3軒だけとなった。駒込名主屋敷は東京都の史跡にもなっている。

 

式台のある玄関2

(式台のある玄関)

主屋には、農民や庶民には許されなかった式台付きの玄関があり、左手(西側)は接客用の座敷がある執務の場、右手(東側)は農家ならではの土間などがある生活空間となっている。大正時代に台所や2階の座敷、離れなどが造られたものの、主屋の構造は建てられた当時のままで、スギやケヤキ材が使われ、障子や欄間の意匠には古い様式が残されており、貴重な遺構だ。

欄間

長年、高木家が建物を守ってきたが、近年、維持管理が難しくなってきたため、区などへの寄贈を検討しているという。この日の見学会には、区内外から大勢の人が訪れ、関心の高さをうかがわせた。千駄木の旧安田楠雄邸の維持管理で実績があるたてもの応援団では、名主屋敷の今後の保存活用に向け、建物の掃除や道具の整理、イベント時のガイドなど、一緒に活動するメンバーを募集中だ。詳しくはたてもの応援団へ。(敬)

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