面白い人が行き交う交差点、化学反応に期待/東東京ジャンクションで実験的スペースの主宰者トーク

 東東京エリアで設立3~5年以内の実験的スペースを主宰する3人がプレゼンし、参加者が交流するトークイベント「東東京ジャンクション~実験的スペースのニューフェースに聞く」が4月26日、台東区入谷のイベントスペース「SOOO dramatic!」で開かれた。文京区でコミュニティースペース「我楽田工房」を運営するボノ株式会社代表の横山貴敏さん、墨田区の下町で長屋を改装したコーヒースタンド「ムームーコーヒー」を営む灰谷歩さん、足立区で「センジュ出版」を設立し、ブックカフェを開いている吉満明子さんがゲストとして発表したあと、参加者約30人が互いに交流した。
 東東京ジャンクションは、もともとは浅草エリアで始まった「浅草ジャンクション」から、「隅田川ジャンクション」へ発展し、東東京地域へエリアを拡大。東東京マガジン荒川102、文京区子ども・子育て・まち情報JIBUN文京経済新聞浅草経済新聞という五つの地域メディアが集まって設立した「東東京まちメディア会議所」が企画運営することになった。
横山貴敏さん(ボノ株式会社代表)
 第1回目となるこの日は、東東京エリアの「実験的スペース」がテーマ。
 文京区で「我楽田工房」を運営する横山さんは「本業はIT」だが、東京と地域を結ぶ人が集まる場をつくろうと、印刷工場だったスペースを自分たちで改装して事務所兼コミュニティースペース「我楽田工房」を2014年に開設。人が集まるしかけとして、木のキッチンをDIYで作り、コミュニティーキッチンに。さらに最近、玄関も地元の建築家と協働してつくった。空間デザインだけでなく、地域と若者をつなぎ、地域資源を発掘し活用する「まち冒険プロジェクト」など、ユニークなしくみづくりも進めている。
灰谷歩さん(ムームーコーヒー経営)
 墨田区京島の下町キラキラ商店街の一角にある4軒長屋の1軒を改装して2013年に「ムームーコーヒー」をオープンした灰谷歩さんは、もともとはバンドマン。オーストラリアへワーキングホリデーに出たことがきっかけで、「波風を立てずに生きる。ローリスク・ローリターン」主義となり、そのときの友人の縁で墨田区京島の長屋でコーヒースタンドを営むことになったという。けん玉プレーヤーでもあり、店の向かいが空き地になったことから、そこも借りて「けん玉基地」に。近所にサンドイッチ店を開く計画も立てているという。「基本、まちのおいしいコーヒー屋さんになれたらいいんですけど」
吉満明子さん(センジュ出版主宰)
 センジュ出版は、一児の母である吉満明子さんが2015年9月に足立区千住に立ち上げたばかりの地域密着型出版社。事務所にちゃぶ台を置いて、ブックカフェを併設している。吉満さんは東日本大震災が起きるまでは、出版社で編集一筋、弱肉強食、数字と結果を出すことが面白くてバリバリ働いていたキャリアウーマンだった。震災後、「自分は何を作っているのか」「何のために生きているのか」などと考えている折に妊娠、出産。育休中にまち歩きをすると地域の人との生きた会話が新鮮だった。「よそから取材されている場合ではない。内から発信しなくては」と思い立ち、センジュ出版を立ち上げ、築30年のアパートに事務所を構えた。「ちいさな場所からうまれる大きな笑顔」を大切にしたいという。
 ユニークな3人のプレゼンの合間には来場者が1分間の自己PRするコーナーも。「千石こじゃり」を運営する文京子育て不動産の高浜直樹さんや、文京区大塚でレンタルスペース「CO-MINKA国彩館」を運営する中目智子さんも活動紹介をしていた。終了後の交流会では、名刺交換や情報交換で盛り上がっていた。
これまでの「ジャンクション」を主宰してきた東東京マガジンの今村ひろゆきさんは「ゲストも参加者も面白い人が集まるので、共同プロジェクトや新規ビジネスが立ち上がったり、カップルが生まれたりしている。何かが生まれる場になれば」と話している。
次回は6月28日(火)19時半から、SOOO dramatic!で予定されている。