「ずっと家にいたのでストレスがたまってしまって。発散できてうれしい」「自粛中はどこにも行けず、ママ友とも話せなかった。室内だと安全」。0~2歳ごろの子どもを持つ親にとって、外出自粛はストレスが大きかっただろう。6月から区内の区営、民営の子育てひろばが一部再開し、親たちはホッとしているようだ。
子育てひろば西片、汐見、江戸川橋、千石は10時~12時、13時~15時、各時間帯5組限定で、電話予約制により利用できるようになった(詳細は区のサイトで)。シビックセンター5階のぴよぴよひろばはやはり予約制で1時間ごとの利用となっている。どこも水分補給はできるが、食事はできない。
地域の人が開設しているこまぴよのおうち、まちぷら、さきちゃんちpetitも予約制で再開している。
さきちゃんちpetitは3月にオープンしたばかりだったが、同時に休館を余儀なくされていた。子どもと親子のひろばとして5年間地域の有志がボランティアで開いてきた「さきちゃんち」は3月末で閉まり、徒歩5分ほど離れた小石川植物園前に引っ越しして再出発した形だ。元幼稚園や保育園の園長経験者や看護師、子育て支援員らが日替わりで常駐する。
休館中はオンライン子育てひろばも実施した。現在は事前予約制で、10時~11時、11時15分~12時15分、12時45分~13時45分、14時~15時の4コマ、各2組ずつ来訪できるようになった(予約はこちら)。間の15分間はおもちゃや室内の消毒などに充てている。
1歳1カ月の子連れで利用した母親は「2カ月間家にいてストレスがたまった。遊んでもらってすごくよかった」と話す。1歳5カ月の子の母親は「ヨチヨチ歩きなのに止まっていられないので外に散歩に行くと危険で大変。ママ友にたまに会っても離れて会話していた。ひろばで他の子どもと触れ合えるし、動き回っても安心」と言う。
週3日ほど担当している元幼稚園長で子育てひろばの経験もある鳩山多加子さんは「1時間があっという間。少人数なのでかかわりが濃くなり、私も楽しませてもらっている」と話す。手遊びを教えて欲しいという要望もあるので、チラシや本を持ってきた。「子どもは走り回れるし、親も話し相手がいるので、ほっとする場になっていると感じる。こじんまりとしたおうちのような雰囲気だからかと思う」
目の前の植物園の緑がまぶしく、周囲は静か。スタッフの八木晶子さんは「さきちゃんち同様、ぜひのんびりしにきてください。私たちも楽しみにしております」と話している。(敬)