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写真と、わたしたちの日々のこと③去年の春と今年の春。

桜の季節が終わりました。

マスクをすることがスタンダードとなった日々の中で、今年は本来の日本の春を楽しめた春だったように思います。

文字通り街中が「色付き」 多くの人々が足を止めて上を見上げるこの季節が私はとても好きでその様子にはとても穏やかなものを感じます。

桜の美しさは私たちをこの時期だけ見えない一体感で結びつけているような気すらします。

一方昨年のこの季節は この先どうなってしまうんだろう?という不安の中で写真を撮っていたことを覚えています。

感染者数が日に日に増え 海外での逼迫した状況が報道される中 日本の方針も決まりきらず 私たちはどうなるのだろうと心がザワザワしていた3月。

なるべく外に出ず  人と接触しない。買い物の回数はなるべく減らして短時間で。「外に出る」ことがこんなに制限され、貴重なものになる。

新しい世界で暮らす中で 「外に出たい」という渇望が自分の中に生まれていました。

数少ない外出の道中で桜を眺め、こんな時にでも桜は咲くし 美しいんだなあと感じていたことが思い出されます。

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桜が咲いた3月末、東京では珍しくしっかり雪が降りました。ざわざわとした不安な感情を表しているようでした。

伝通院の桜を横目に、自宅から最寄りのスーパーへ。

家の中で桜を楽しんでいました。

春の柔らかな日差しがすごく遠く思えた日々。

この1年を通じて いい意味で あまり先のことを予測するする必要がないのかもしれないと思うようになりました。

今の自分の感情とやりたいことに向きあい日々生きていく。来年の春はどんな春でしょうか。

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千葉愛子|Aiko Chiba

1990年宮城県仙台市生まれ。​東京都文京区在住のフォトグラファー。

WEB:https://www.aikochiba.com

Instagram:@chaiko2328


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