食を通じた交流や支援、十人十色で/文京区こども食堂連絡会が発足

 最近全国的に注目を集めている「子ども食堂」の取り組みが、文京区内でもあちこちで始まっている。それぞれの活動のネットワークをつくろうと、このほど「文京区こども食堂連絡会」が発足した。子ども食堂というと、貧困家庭の子どもの支援というとらえ方をされがちだが、実際の取り組みは多世代交流だったり、孤食の解消だったり。多彩な取り組みをどう継続させていくか、衛生面や食材調達、資金面なども課題だ。
 文京区民センター地下一階の「フミコム(文京ボランティア・市民活動センター)」に7月30日、区内で食を通じた交流や支援活動をする10の団体や個人総勢約20人が集まった。
 千駄木では子ども食堂「坂下おかえりごはん」が6月から始まった。千駄木三丁目南部町会と千駄木三丁目北町会が運営する坂下会館で、孤食の解消をめざしている。北町会副会長の菅完治さんは「キッチンがあって、調理できる人がいる。それじゃあやろうと。高島平の『地域リビングプラスワン』で使っている『おかえりごはん』を借用しました」と話す。月2回金曜日の18時から開いており、8月はお盆休みがあるので、26日だけだという。
 福祉センター江戸川橋でも6月から月1回、金曜日17時半から、「おうち給食文京」が始まった。ワーカーズコープと、学校調理員でもあり、目白台にて料理教室を主宰する今泉有美子さんとの共催。今泉さんは「子どもだけでなく、独りで食べている学生、お年寄り、塾通いの子、すべての孤食支援をしたい」と話す。「地域で作って食べる『団らんごはん』のプロジェクト。私が育児と介護をやりつつ、欲しいと思ったことを形にした」
どこの「食堂」も調理はボランティアが担う
 小石川の「さきちゃんち」では、月1回、会員制の「マチイク子ども食堂」や、不定期で「おたがいさま食堂@さきちゃんち」が開かれている。マチイクを主宰するのは「子どもを守る目コミュ@文京」で、フードバンク「セカンドハーベストジャパン」やお寺の供物をひとり親家庭などの支援に活用する「おてらおやつクラブ」と提携しながら食材を調達。地域の料理の達人の料理指導のもとでボランティアが調理して食事を子どもには無償で提供している。
おたがいさま食堂は、「みんなで作る」ことがポイント
 おたがいさま食堂は杉並区で取り組みが始まり、みんなで調理してみんなで食べる、という会だ。さきちゃんちでもやっているが、「千石こじゃり」を主宰する高浜直樹さんの声かけで、昨年9月から月2回金曜日夜、大原地域活動センターで「おたがいさま食堂せんごく」が開催されている。「最初はうどんを20人前買ったら1袋に20人前入っていて、これを消費しなきゃ、と始めました」と高浜さん。缶詰め持ち寄りなど、気負わずゆるくやっていて、子ども食堂というより、食を通じた交流の側面が強い。
 このほか、江戸川橋の地蔵通り商店街にある「みちこはうす」でもおにぎりの会などを実施。本駒込の「こまじいのうち」マネジャーの船崎俊子さんは、自宅で子ども食堂を実施している。
 それぞれ、食中毒やアレルギー対応、食材の保管や調達、ボランティアの確保など、共通の悩みを抱えている。連絡会ではまずは情報共有や意見交換を主眼に定期的に会合を開いていく予定だ。自らも給食調理の仕事をしている今泉さんは「スタイルややり方がそれぞれ違うなか、『みんな違ってみんないい』のでは。大切なのは、大きなリスクを負わずにいかに続けていけるかだと思う」と話していた。