親子の困りごとやストレス軽減の一助に/発達支援ルームぽけっと

ことばが増えない、切り替えが苦手、忘れ物が多い……理解の遅れはないようだけど、なんだか生活しにくい、ストレスを感じる。そんな親子を臨床心理士や言語聴覚士、作業療法士ら多職種のチームで支援する「発達支援ルームぽけっと」が文京区小石川にできた。運営するのは、一般社団法人ぽけっと。都内の別の区の療育センターで働いていたチームが立ち上げた。代表の吉本舞美さんは「何で困っているかは1人ひとり違う。その子に応じた丁寧な支援を提供したい」と話している。

吉本さんは行政機関で仕事をする中で、利用回数や期間の制限など、公平性や枠組みにとらわれ、本当にその子に必要な支援を十分提供できないジレンマも感じてきた。そこで、思いを同じにする仲間と共に、公的な機関に足を運びにくい人や、行政では対応しきれない層に向けて、専門的な支援を提供しようと、今年2017年7月、「ぽけっと」を立ち上げた。カンガルーのポケットのように安心できて、ドラえもんのポケットのように便利で、子どものポケットのように宝物が詰まっている。そんな場にしたいという思いが込められている。

幼稚園、保育園、小学校での生活が一見問題なさそうに見えても、実は気が散っていて学習内容が頭に入らない、席に座っていられるけどつらいのを我慢している、誰にも言えないでいる、といった「静かに困っている子」がいるという。親も、病院や療育施設に行くまでもないと考えつつ、どうしてよいのかがわからず困っている。そんな層をすくいあげたいという。複数の専門家がかかわることで、運動面、言語や心理面など多角的にその子の発達段階や課題を見つけ、その子のその時期に必要なプログラムを提供したいという。

ぽけっとには2つの相談室と、広い部屋がある。トランポリンやトンネルなどの遊具があるほか、ハンモックや大きなビーズクッションは、くるまって気持ちを落ち着かせるために置いてある。「ハンモックは身体がキュッと締まって、お母さんのおなかの中にいたときのような感覚が得られるためか、落ち着く子が多いです」と吉本さん。運動面だけでなく、手づくりのマグネットパズルなど、遊びながら色や形を認識していける教材も用意。まずは面談などから、その子に適切な個別またはグループでの支援計画を立てるという。

対象は、2歳から小学校6年生までで、原則、知的な遅れのない子。児童発達支援と放課後デイサービスを提供する。このほかペアレントトレーニングなどの保護者支援、幼稚園、保育園、学童保育など保育事業者向けの研修や巡回訪問なども手がけている。子どもの個別療育と自由遊び、相談ができる体験会も随時受付中だ。

問い合わせは電話(03-5615-8475)かサイトから。(敬)