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天神様で菊まつり、今年は縮小開催/湯島天神、牛天神北野神社

秋も深まり、菊のシーズン。例年は各地で丹精込めて作られた菊の展示やイベントでにぎわう菊まつりが開かれるが、多くは中止や縮小開催となっている。文京花の五大まつりの一つ、湯島天神の菊まつりも例外でなく、新型コロナの影響で規模を縮小し、菊花展として22日まで開催されている。

例年は「菊人形」の展示をはじめ、式典などもあって境内に約2千株の菊が展示されて盛大に実施されているが、今年は菊人形はなく、菊花の展示だけ。とはいえ、一株から多数の花を咲かせ一輪の花のように見せる「千輪咲」の見事な展示もあり、見ごたえは十分だ。

千輪咲は、1年がかりで1本の苗から枝数を増やしていって250~400の花を咲かせて、全体で一輪の花のようにみせる。「たくさんの花を同じ大きさに同時に咲かせるのが腕の見せ所」だという。

区内の学校の職員や児童・生徒、保護者が育てた作品の展示もある。午前6時から日没まで、自由に出入りして無料で見ることができるので、散歩がてら出かけてみるのもいい。

土日のみ開催かもしれないが、猿回しのショーも開かれていた。透明のフィルム越しの演技というのが、今年らしい風景だ。

菊人形といえば、もともと団子坂で江戸時代から明治時代まで、展示だけでなく興業として栄えたといい、それを再現したのが大円寺の谷中菊まつりだった。今年は谷中菊まつりも中止となった。

天神様は梅だけでなく菊もこよなく愛したのだという。各地の天神様を祀る神社では、小さく菊まつりが開かれているようだ。

文京区内でも牛天神北野神社で「菊わらべまつり」を20日まで開催中だ。「感謝」と「敬愛」をテーマに、境内各所に菊花が飾られ、期間限定の健康お守り「菊わらべまもり」や、土日祝日には「菊わらべ限定御朱印」を用意しているという。(敬)


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