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OSAGARI絵本のよりみちにっき/反抗期でもおしゃべりさん

長い夏が終わり、ふかふかお布団がうれしい季節になりました。どれだけ寝ても寝足りない、そんな季節。我が家の朝は、もともと朝が弱くいつまでもお布団にくるまっていたい我が子を、あの手この手でリビングにおびき寄せるところから始まります。

その後、ゆっくりお着換えをして優雅に朝食を完食したい息子と、口から出かけた小言をぐいとコーヒーで胃に流し込む母。それでもたまりかねて「もう出る時間だね」なんて声をかけようものなら「ああうるさいなあ!」なんて言葉がかえってくるのだから、もう朝からゲンナリです。

いわゆる中間反抗期と呼ばれるものでしょうか。一体どこで覚えてきたのと耳を疑うような憎まれ口をたたいたかと思えば、寝る前に「今日は何かお話を読んでほしい……短いのでいいから、お願い!」と拝まれることも。ああ、ややこしい!

ちなみに、息子が先日セレクトした絵本はこちらです。

『おしゃべりさん』

さいとう しのぶ作・絵

リーブル

息子が幼稚園のころ、寝る前に何度も読んだ絵本です。各見開きごとに物語が完結する構成となっていて、右ページに物語、左ページいっぱいに絵が描かれています。「今日はどれを読む?」と聞けば、当時まだ字が読めなかった息子は、絵を頼りに「これとこれ! あとこれ!」と読みたい物語を選んでいました。

トーストや水筒、風邪薬に洗濯機と、普段もの言わぬ面々が日ごろ感じている思いを饒舌に、時に切々と語るのがなんともシュールで、久々に読んでもやっぱりおもしろい! そして、2人であははと笑った後で満足そうに眠りについた息子の寝顔は、やっぱりまだまだかわいい。翌朝には解けてしまうけど、束の間母の心を癒してくれる魔法です。

そういえばこんな時もありました。絶賛イヤイヤ期だったころ

OSAGARI絵本・伊藤みずほ)


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