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不揃いな野菜でも、忘れっぽいお年寄りでも、味があって最高じゃない?9/21(日)注文をまちがえるもったいない野菜マルシェ開催!

世界アルツハイマーデーの21日、文京区弥生のダイニングバー、ケアギルドトーキョーで、「注文をまちがえるもったいない野菜マルシェ」が開かれる。売り子は、「ちょっと忘れちゃう」認知症の方たち。注文を間違えるかもしれない。間違えたって「ま、いっか」と言い合える社会をめざす活動の一環だ。

「一般社団法人注文をまちがえる料理店」の呼びかけで、この日は北海道から九州まで三十数か所でさまざまなイベントが開かれる(過去記事参照)。クラウドファンディングも実施して目標金額を達成した。

介護関連のトークイベントを開催するなどユニークな活動をしているケアギルドトーキョー(過去記事参照)では、ウッドデッキで福島産の規格外野菜を販売。店内には試食コーナーを設け、ドリンクも提供する。福島県大玉村や矢祭町といった農家の高齢化が進む地域の農家の頼みごとをかなえる活動をしている人とつながりがあり、何度かマルシェを開催したことがある。当日は規格外でもおいしい夏野菜や、東京ではちょっと見かけないような珍しい野菜も並ぶ予定だ。

売り子さんは、近所の小規模多機能型の介護施設「ユアハウス弥生」の利用者さんたち。お仕事をやる、ということは職員が伝えており、エプロンやエコバックのアイロンがけなど事前準備に精を出している。

文京区実行委員長の飯塚裕久さんは、「高齢者と市民が自然に会話できる機会をつくることが大事」と話す。「野菜を売る、買うということがきっかけとなって、良いコミュニケーションが生まれることを期待したい」。注文を間違えた、間違えなかった、ということが重要なのではなく、そこで生まれる「おいしいから、ま、いっか」という気持ちや、野菜をきっかけに生まれるコミュニケーションの質が、このイベントの核だという。

痴呆症から認知症という名称になって20年。いまや軽度認知障害を含めると3人に1人が何らかの認知機能の低下がある時代。認知症についての社会的認知度は広がった。「いまは認知症とそうでない人を区別したり排除したりするのではなく、壁を破って社会そのものに入れ込んでいく、包摂のプロセスの時期なのです」と飯塚さん。

21日のマルシェは12時~18時まで。前売り応援チケットをケアギルドトーキョー店頭と、ライブポケットのサイトで販売している。ウェルカムドリンクと野菜1000円分、オリジナルバッグ付きで2000円。文京区も後援。シビックセンターでは屋上の三角屋根と春日通り側入り口天井を認知症のシンボルカラーであるオレンジ色にライトアップし(21日~30日)、ほかにも関連イベントがある。詳細は文京区のサイトで。(敬)

ケアギルドトーキョー(弥生2-15-13-1F、根津駅1番出口徒歩5分)
営業:火、水、金、土:11:00~14:00、17:30~21:30 日: 11:00~14:00 定休日:月・木

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