いちょうの黄金色で境内が染まっていた11月29日、駒込天祖神社は、大道芸や露店でにぎわっていた。

「このスタイルの『いちょう祭り』は今年で3回目になりますね」

忙しく動き回る実行委員長の松塚昇さんに、「いちょう祭り」について伺う。本駒込在住の松塚さんは設計事務所を経営、仕事場もお住まいも天祖神社に隣接、「いちょう祭り」のテーブルや設備は松塚さんの手による。

「『江戸前21』という会で、有明行灯のワークショップと出会い、今の祭りの前、2020年から2022年の間に、個人的に有明行灯のワークショップを2回やり、できあがった有明行灯を天祖神社の参道に飾り、練り歩きをしました」

「でも、個人的にやっているから、申し込みが少なくって」と苦笑い。神社の宮司さんから「もうちょっと大々的にできないか」という話や、昼間も何かやれないかという相談もあった。

そこで、3年前からは、実行委員会形式、神社の共催のような形で、昼間からの開催となり、参道にお店が並ぶようになった。「ちょうど、いちょうが綺麗な季節、神社にはいちょうの大木も数多くあり、境内は黄金色の世界となる。「それで、『いちょう祭り』と名付けました」と松塚さん。

湯島の「甘味処みつばち」や、本駒込のクラフトビール醸造所「日ノモトブルーイング」、ギフトとおやつの店「Yuzu to Tsuki」など、区内のお店が出店していた。

「秋限定カラー いちょう猫あります」。平田製作所の木工細工による猫のチャームも並んでいた。かわいいので思わず手が伸びた。

大道芸も出展。皿回しや、体験会もあった。「忍者体験」なんていうのも書いてあった。

おなじみの紙芝居も、子どもたちに人気。

人出も出店数も年々増え、今年は地域の家族連れや中学生や若者がひっきりなしに訪れていた。ちょうど「七五三」の時期でもあり、午前中お参りに訪れる家族も屋台を覗いていった。

「有明行灯の申し込みがもう少し増えたらいいのだけどね」と松塚さんはいう。ワークショップに一度参加したことがあるが(過去記事参照)、行灯は今巷に溢れているものではないので、歴史を知ることも面白く、行灯に灯りをともして、夜の道を練り歩くのも、わくわくするものだった。「この先も続けていきますよ。4~5年は大丈夫です」と笑う。いやいや、実行委員会は少ないが、松塚さんも元気いっぱい、続いていってほしい。(稲葉洋子)

