建物は守られた!旧伊勢屋質店の土地・建物を跡見学園女子大が区の補助受け購入

伊勢屋外観

建物取り壊しの危機にあった旧伊勢屋質店の土地・建物を、跡見学園女子大が区の補助を受けて購入することが、3月12日、発表された。15日には「一葉が通った伊勢屋質店を残す会」が区民センターで報告会を開いた。

報告会3/15

旧伊勢屋質店は樋口一葉も通ったとされる明治時代の建物で、国の登録有形文化財。所有者が「個人で維持するのは限界」などとして、昨年春ごろ区に相談。今春観光コミュニティ学部が創設される跡見学園女子大が購入をめざしたが、交渉が決裂。昨秋に所有者が更地にして民間に売却する意向を示し、区民有志が「残す会」を立ち上げ、区議会も保存を求める要望書を区長宛てに出していた。区は跡見との交渉を仲介し、約4200万円の補助金を出すという。

蔵の入口

(旧伊勢屋質店の内部の蔵の入口)

 区は1月に「一葉募金」を開設し、寄付を募っていた。市民側にも保存へのさまざまな動きがあった。「にごりえ」の語り公演を昨年秋から始めていた横浜ボートシアターは、一葉が最後に暮らした場所に近く、にごりえの舞台にもなった白山の旧花街にある「花みち」で1月24日に公演。「残す会」の森まゆみ会長との対談も行った。また3月7日には西片交差点に近い「ギャラリー吉永」でも「にごりえ」を上演した。

公演後の座談会

(花みちでの公演後、森まゆみさん=右と対談する横浜ボートシアターのメンバー)

にごりえ春日公演3

 

一方、月1回集まって朗読やブックトークを楽しんでいる「ビブリオサロン響」のメンバーも、結成1周年記念および旧伊勢屋質店保存への協力として、「十三夜」のドラマリーディング会を3月7日、「花みち」で開いた。

十三夜朗読

十三夜後半

旧伊勢屋質店の所有者は「残す会」に対し、「みなさんの大奮闘のおかげ」と感謝の意を示しているという。(敬)