小石川植物祭2023が、今年も11月3日(金・祝)~5日(日)の3日間、文京区白山の小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園)を中心とした近隣地域を舞台に開かれる。実行委員会では「命名 nomenclature ーなぜ人は植物に名を授けるのか」をテーマに出展者の公募を始めた。公募締切は5月31日(水)必着。13日(土)には現地説明会も開かれる。
小石川植物祭は「街が植物園へやってきて、植物園が街へ広がっていく」をコンセプトに、白山に事務所を構えるコヴァレヴァ・アレクサンドラさんと佐藤敬さんによる建築家ユニットKASAが企画発起し総合ディレクターを務め、小石川植物園と共同で昨年秋初めて開かれた。区民や地域の店舗などとも協働し、園内のハーブを使ったドリンク販売、地域の染工場による染物体験ワークショップなど、企画やプロジェクト計17組が参加。香り、本、文学、遊びなど様々な角度から植物を体感する場となり、1万人近くが来場した(過去記事参照)。
昨年の開催の様子の動画はこちら。
2023年の小石川植物祭は『植物考』の著者である京都大学の藤原辰史准教授をキュレーターに迎える。藤原さんは「もっと植物の名前を知ろう」と呼びかける。人でも植物でも、名前が付くことで唯一無二の存在になる。約4千種の植物を保有する小石川植物園は、命名のもつ意味を考えるのに最適な場所である、と唱える。
小石川植物祭のビジョンは「『植物』と考える、まちのこれから」。ミッションは
・誰もが植物を学び、植物で学べる場をつくる
・世代や分野を越えて、人や地域をつなげる
・まちの資源を発見し、新たな価値を創造する
これらの実現を試みる出展プロジェクトについて、4つの分野の出展者を募集する。
一つは、アート。立体でも平面でも、パフォーマンスでも映像でもよい。
二つ目は植物祭の公式グッズ。
三つ目は飲食や工芸、本、雑貨などの物販。
四つ目は体験型のワークショップ。
応募資格は、小石川植物祭の趣旨を理解し、「植物とまちのこれから」を考えたい人。植物園やその周辺の地域に興味があり、関係を築きたいと考える人。地域で活動している人。住んでいる人。頻繁に訪れている人。縁がある人。
実行委員会では「私たちの今の価値観に何かを問いかけるような、そんな出展内容をお待ちしております」という。
要項や応募方法などの公募の詳細はサイトで。公募の締切は5月31日(水)必着。現地説明会は13日(土)9時~12時で、申し込みは11日(木)正午まで。説明会参加は応募に必須ではないという。(敬)