上野公園の真ん中に立つと、遠くにそびえたつ立派な建物が東京国立博物館。創立約150年、本館は重要文化財で、その威容に圧倒される。大きな声で騒ぐこともある子どもを連れていくのは気が引ける。
そんなハードルを少しでも下げたいと、本館1階に期間限定の子ども向けの遊び場が開設された。「あそびば とーはく」の名称で、12月8日まで利用できる。「とーはく」は東京国立博物館の通称だ。
高い天井に高い縦長の細い窓。2階相当部分にバルコニーのようなスペースがある格式高そうな広い一室に「PLAY SPACE」「AT THE TOKYO」「NATIONAL」「MUSEUM」と描かれた幕が垂れ下がる。そして中央には前方後円墳が! 全長約12メートルの「とーはく古墳」。小さい子でもヨチヨチと歩いて上がったり、ハイハイしたり。
一番人気はボールプール。ではなく、「こども遺跡」だそうだ。大人のひざぐらいの深さがあり、はにわのぬいぐるみが埋まっている。子どもたちは「発掘」に夢中だ。ボールに埋まったり、寝そべったり、大はしゃぎ。
リラックスコーナーでは「はにわぬりえ」などでゆったりお絵かきができる。
壁が2面本棚になっており、150冊以上の子ども向けの本がずらり。外国語のものもある。気に入った本は本館1階のミュージアムショップで購入できるという。
壁面にマグネットの絵柄を並べて完成させる「はにわパズル」。上手にできるかな。
馬のはにわの形をしたソフトブロックがあり、そこにまたがってパッカパカ。保護者に後ろから押してもらって走らせて大興奮だ。
男性も入れるベビーケアルームは、授乳やおむつ替えができる。2台設置されている。
光や音などの刺激につかれたときに気持ちを静めるための「カームダウンスペース」や、水分補給スペースもある。
エリアが分かれているので、小さい子でも安心して楽しく遊ばせられそうだ。
関連イベントとして、12月8日には小学校高学年向けで事前予約制の「石から絵具をつくろう」、予約不要の「岩絵具でお絵かきしよう」という催しがある。入館料(一般1000円、高校生以下無料)はかかるが、入場は無料。平日は予約なし入場可能だが滞在は1時間まで、土日祝日は1日7回、各回45分間の完全入替・予約制。詳細はサイトで。
会期中の土・日曜日に、託児サービスを実施している(有料・事前予約制・定員あり)。また、東洋館別棟1階の「ホテルオークラレストラン ゆりの木」では期間限定のお子さまランチ「お子さま古墳カレー」の提供があるという。