ビルの空き室を改装し働く女性の自立を支援/女性経営者2人が開設したコワーキングスペースAlbo

 

albo室内

本郷3丁目交差点近く、築40年のビルの空き室を、女性経営者2人が改装し、2013年1月、女性専用のコワーキングスペース「Albo(アルボ)」を開設した。運営する株式会社「M2.F」経営者の寺本眞子さんは「オフィスが借りられず、一歩踏み出せないでいる女性を後押ししたい」。共同経営者の平野正子さんは「働く女性同士のネットワークを広げる場に」と話す。

albo2人(寺本さん(左)と平野さん)

 

寺本さんは生まれも育ちも本郷真砂で、不動産管理の経営者でもある。平野さんも建築設計事務所の主宰者。5、6年前、インテリア関係の協会で知り合ってからの付き合いになる。M2.Fを興したころ、寺本さんは、長い付き合いのある地元本郷の人から、所有する空きビルを何とか活用したいと相談を受けていた。そこで建築関係の研究会などで助言も受けながら2人で相談し、女性専用のシェアオフィスを立ち上げることに。なぜ女性専用かといえば、「私たちは2人とも事業を運営しながら、結婚して子育てをし、ひととおり女性の通る道を歩んできたので、働く女性の相談にのることができるし、応援もできる。決して男性を逆差別しているわけではありません」と寺本さん。

 

2階はオートロックキーがかかるスペースで、窓側にソファがあり、大きなワーキングテーブルもあり、最大一度に13人まで利用できる。3階には男性も使用可能なセミナールームがある。コワーキングスペースは、仕事の厳しさも経験している30代後半~50代の女性たちで23人ほどが利用している。平野さんは「初年度は手探りだったが、口コミや、わざわざ探してきてくれる人も現れ、利用者が増えた。女性は柔軟で堅実ですね」と言う。地方で仕事をしている人が東京オフィスとして使っていたり、近所に会社がある人が打ち合わせにセミナールームを使うケースもあるという。

 

入会金1万円で月会費9千円。1日2千円でスポット利用もできる。セミナールームは1時間2500円(いずれも税別)。入会の際は事業のビジョンや収支計画をヒアリングする。寺本さんは「漠然としていては長続きしないし、この場をしっかり活用してほしいため」という。交流会を開き、メンバー間で新たな仕事が発生することもある。「いいビジネスパートナーと出会えれば1+1=2どころか5にすることもできるのでは」と平野さん。

albo3階(3階セミナールーム。食にまつわるセミナーなども)

 

偶然の一致だが、寺本さんも平野さんも元航空会社の客室乗務員。名前も同じ「MASAKO」。だから会社名「M2.F」は2人のMASAKOのFirm(事業所)。「でもFightersのFじゃないかとも言われます」と寺本さん。共同経営はうまくいかないと言われるそうだが、「それぞれの仕事の分野が違うし、この年になると変なライバル意識もないし、自立して互いに依存することもないから、うまくいっているのでは」。コワーキングスペース運営によって、働く女性の自立を応援し、ひいては本郷地域の活性化につなげたいという。

(敬)