マンション住民は避難所に行けない!?首都直下地震、その時あなたは?対策フォーラム開かれる

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倒壊していないマンションの住民は、避難所に行ってはいけない――今後30年間で70%の確率でおこるといわれる首都直下地震。避難の基礎を知り行動につなげようと、本郷エリアで生き埋めや孤立死の回避をめざして活動している団体などが、12月23日、「元町小学校×首都直下地震対策フォーラム2014」を、本郷小学校多目的ホールで開いた。防災や危機管理の第一人者が一堂に会し、参加者のグループワークもあり、明日来るともしれない大地震への備えを「自分ごと」としてとらえる機会になった。

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(資料として文京区防災地図も配られた)

 

まずは文京区本郷出身で名古屋大学減災連携研究センター准教授の廣井悠さんが、地震火災の消火、避難の困難さや、「確実な情報を得てから逃げよう」と考え、行動が遅れてしまう心理などについて講演。避難所は家が焼失、倒壊した人が行く場所なので、たとえライフラインやエレベーターが止まっていようと、計画上、マンションの住民は泊まれないといった基礎知識、帰宅困難者で道路渋滞が起こる可能性、高層マンション火災の可能性など、「人がいっぱい」の大都市ならではの問題点を指摘した。大災害を大学入試にたとえ、まちの弱点を見つけたうえで、傾向と対策をたてること、つまり、避難訓練の質を高めることが大事だと締めくくった。

住居やコミュニティの観点からの防災の専門家である日本女子大学教授の平田京子さんは、関口台町小学校避難所運営協議会と一緒につくった避難所についてのパンフレットを紹介。食料は300~400人の1日分しか用意していないこと、しかも水はなく、自分で汲んでこなければならないことなどを説明した。「住民の20%が避難所に来るという想定。ライフラインが停止しただけでは来ないでください」

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参加者5、6人が1グループになっての話し合いでは、マンション内で備蓄や水の対策をたてて自己完結する必要があるという意見や、帰宅困難者に場所を開放する代わりに何か一つボランティアをやって帰ってもらおう、といったアイデアが出された。

 

都市防災・復興が専門の明治大学危機管理研究センター特任教授の中林一樹さんは全体総括の中で「うちは大丈夫と思うことが一人ひとりの想定外。まずは家の弱点を探して対策を打つ。寝室に家具は置かない。頭の次に足を守る。普段から隣近所との付き合いを」と話した。主催した本郷×防災アクション実行委員会の瀬川智子さんは「今回は文京・学校再生応援団と共催で、旧元町小の避難所としての機能面も地域の人と共に考えた。専門家同士のネットワークも広げたい」と話していた。(敬)