お花見もアートも楽しみながらのんびり散歩/神田川アートブロッサム開幕、4/5までスタンプラリーやイベント

神田川

お花見もアートも。お散歩しながらまちを楽しみ、発見しよう――「神田川アートブロッサム2015」が3月28日、開幕した。ポカポカ陽気で、江戸川橋から早稲田に至る神田川沿いの桜は一気に開花。ギャラリーや美術館など13カ所をめぐるスタンプラリーと、8つのワークショップが企画されており、初日に早くも数人が景品を獲得していた。

切り絵ワークショップ

(切り絵のワークショップ)

 一帯は印刷、製本業が多く、工場跡地を改装したギャラリーやアーティストの拠点などが増えている。「アートでまちを結べるのではないか」と考えた文京区在住の建築家海田修平さんらが中心になって実行委員会をつくり、昨年から始まった。海田さんは「今年はワークショップに力を入れ、参加型にした」と話す。旧印刷工場を改装したコミュニティースペース「我楽田工房」が本部で、ステンドグラスや切り絵、料理のワークショップが企画されている。28日には新宿区の太陽堂封筒で、工場見学やオリジナルの封筒づくりワークショップが開かれ、親子連れでにぎわった。

工場見学

(太陽堂封筒の工場見学も)

 音羽通り沿いのカフェギャラリー「yurucafe」では、実行委員の1人、山崎薫さんが企画した「KATAGAMI DECOR 伊勢と江戸と被災地を結ぶ神田川」展が開かれている。初日は成澤廣修区長も顔を出した。山崎さんは三重県鈴鹿市出身で、母方の親族の多くは着物の生地を染めるために使う伝統的工芸品「伊勢型紙」の職人だった。ところが、親族で現役の職人は1人となり、地域全体でも職人が減って技の継承が危ぶまれているという。

山崎さん

(伊勢型紙展を企画した山崎薫さん)

伊勢型紙は、美濃和紙を柿渋で固めたものに手彫りで文様を描き、着物生地を染める型紙として使う。江戸時代、神田には染色業者が軒を並べ、伊勢型紙を使って染物をしていた。明治になると業者は清流を求め、神田川沿いに江戸川橋、落合、中井と上流へ場所を移動した。現在も染色だけでなく着物にかかわる工房が点在している。

南相馬の布

(南相馬の女性たちが手作りし、伊勢型紙で染めた絹布)

 会場では伊勢型紙の展示やオリジナル雑貨販売のほか、福島県南相馬市の主婦3人が立ち上げたNPO法人「浮船の里」が、蚕を飼い、糸を紡いで手織りした布「小高天織」を、伊勢型紙で染めた作品が展示されている。型紙をつくったのは山崎さんのおじのもとで修行中の30代の女性職人。染めたのは、神田川沿いの富田染工芸だ。「伊勢型紙について知ってもらいたいし、普通の生活を取り戻したいと願っている南相馬の方たちを応援したい」と山崎さんは話す。

ピクニックマット

(ブックマーケットの会場。4/4、5のワークショップでは杉のマットづくりも)

 各スタンプスポットは個展などのほか、「森のピクニックマットづくり」や、アート系の書籍や絵本を持ち寄って取り替えっこする「ブックマーケット」などユニークな取り組みが盛りだくさん。スタンプカードは各スポットにあるほか、ホームページからもダウンロードできる。スタンプを7つ以上集めたら、本部の我楽田工房で景品と交換できる(土日のみ)。それぞれのギャラリーなどでの展示やワークショップ詳細はホームページ(http://kandagawa-artblossom.com/)で。