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他区にも越境。沿線の見どころはディープな「beople」で/B-ぐる本郷・湯島ルート運行開始

小石川の低地に住み、電気の力を借りない「脚力自転車」で文京区内を走り回っているので、本郷・お茶の水方面はお茶の水坂、壱岐坂、真砂坂が行く手を阻む。そこに朗報。B―ぐる本郷・湯島ルートが2021年9月30日に運行開始というではないか。雨の日、さっそく乗ってみることにした。

小石川住民の最寄りの停留所は「富坂下」。目白台・小日向ルートからのバスが3分前に通るから、播磨坂や共同印刷方面から乗って文京シビックセンターで乗り継ぐのもアリか。ただし、起終点は東京ドーム前の「春日一丁目」なので、10分ぐらい車内で待つことになるかもしれない。

ブルーの車体にイメージキャラクターのビーグル犬「びぃ」と「るぅ」が描かれ、屋根の方にまん丸の肉球の足跡がペタン。デザインは「B―ぐる友の会」のタスクチームが2カ月かけて検討したそうだ。事務局長の沼田洋一郎さんが「思い入れもひとしお」と語っていたなあ。

普段気に留めていなかったが、千駄木・駒込ルートはオレンジ、目白台・小日向ルートは赤を基調にしている。デザインもよくみると違う。区のホームページに並べて掲載してある。本郷・湯島ルートにはサッカーボールやゴールが描かれているのは、日本サッカー協会の前を通るからか?

富坂下には10分近く遅れて到着したので、起終点の春日一丁目では待つことなくすぐ発車した。いつも自転車で喘ぎながら登る壱岐坂もスイスイ。これなら雨の日にコミュニティスペース「本郷22515」に行くのも億劫にならないかな。そういえば管理人の竹形誠司さんも友の会会員だったな。

お茶の水駅前

消防署前通り近辺をぐるっと回ったあと、お茶の水方面へ。順天堂病院、日大病院、東都文京病院と、通院には便利かもしれない。そしてB―ぐる初の「越境」。千代田区に入り、上野松坂屋前では台東区に入る。

上野松坂屋

乗り継ぎ地点の消防署前通りに戻った後は菊坂へ。車内の人気(?)番組「いちようさんがいく!」のモデル、樋口一葉が通ったともいわれる旧伊勢屋質店がある。数年前、取り壊されそうになったが(過去記事「残す会発足」「建物は残された」参照)、跡見学園が取得・保存し、現在は跡見学園女子大が「菊坂跡見塾」として活用している。「いちようさんがいく!」も跡見の学生さんが制作している。

菊坂の旧伊勢屋質店。明治期に建てられ、震災も戦災も免れた

そういえば、B―ぐる友の会制作の車内広報誌「beople(ビープル)」はどこかと探したが、「売り切れ」のようだった。友の会のホームページにPDFが載っているから見られるけれど、やっぱり紙の冊子を手に取って読みたい。

beopleは「コアでディープな文京」をコンセプトに、友の会会員が企画、取材、執筆している。最新号の表紙がすごいことになっている。かの有名なまち歩き雑誌のオマージュだ。前号もさる雑誌のオマージュだったが、このところ、表紙の作りこみもディープになっている。

記事は区民が誰でも知っている情報ではなく、たとえば春号で特集した「文京七不思議」で1つぐらいは「知らなかった!」があるような情報を載せようと考えているそうだ。最新号の特集は「本郷・湯島ルートのオススメスポット10選」。確かに! 知らない情報が1つ以上あったー! ほかに「新路線の三男三女」「文京ワンダーランド」という特集があり、これがまたディープである。図書館や地域活動センターにも置いてあるそうだから、手に取ってみては。(敬)


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