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あなたの「〇〇したいわ!」をみんなで話そう/「文京まちたいわフェス2022」

「文京まちたいわ」は「文京区を拠点に活動する人たちが、まちでしたいこと、まちの困りごとを共有し、互いに助け合いながら知恵を出し合って、新しい活動を広げていくためのオープンな繋がりの場」で、「文京まちたいわフェス」は、「まちたいわ」の有志が中心となってつくる、「地域の多様な繋がりをお祝いして楽しむお祭り」(「文京まちたいわフェス2022」のフライヤーより)。2月のフェスは今年で5回目だ。

今回はコロナの影響でオンライン開催となったが、2月11日、地下鉄茗荷谷駅近くの跡見学園女子大学のキャンパスからの配信という新しい試みにチャレンジした。

跡見学園女子大学のキャンパスでの開催について、大学の観光コミュニティ学部コミュニティデザイン学科准教授、土居洋平さんに伺った。「数年前『文京ソーシャル・イノベーション・プラットフォーム』というのがあって、そこに話をしにいきました。グループワークで現在の『まちたいわ』のみなさんと出会って、フェスの事務局を務める竹形誠司さんに出会い、竹形さんの事務所兼コミュニティスペース『HONGO22515』に出入りするようになりました」。2月の「まちたいわフェス」は、これまでの会場がちょっと手狭だと聞き、大学なら複数の教室を使えば密にならないと、提供することになったという。「コロナの影響で、一般参加ができなくなりましたが、収束したらたくさんの教室を使ってみんなで集まれるようにしたい」という。

今回のフェスには、大学のコミュニティデザイン学科の学生が大勢かかわった。長年「まちたいわフェス」にかかわっている「本郷いきぬき工房」の瀬川智子さんは、「跡見のみなさんは第2回目からずっとスタッフとしてかかわってくださっていましたが、今回は初めて主催側となりました。大学側として地域の団体とのコラボも初めて。すごく頑張って、その頑張りに『まちたいわ』のメンバーも背中を押されました」と話す。「大人たちが、大変なのでもうやめようかと弱音を吐いたら、学生さんたちが『歴史を繋げましょう、新しい歴史を作りましょう』って」

午前の部「トークセッション」は300人が入る大きな教室で開始。基調講演は、区と協働で「文京ソーシャル・イノベーション・プラットフォーム」をつくり、文京まちたいわにつながる流れをつくってきた株式会社エンパブリックの広石拓司さん。「地域に必要なもの、『〇〇したいわ!』は、その人の頭の中にあるが、聞いている人が必要。一方的にではなく、互いにあれこれと話し合う。個から仲間、仲間から継続的な活動である仕事へ。そして次の段階へ」と話す。「この跡見のキャンパスから、『〇〇したいわ!』を社会へと発信していこう。仲間がいると動き出す」と、オンラインでつながっている参加者みんなに訴えた。その後、オンライン上でグループ分けし、それぞれのグループには学生が入り話をすすめた。最後に各グループで出された話をシェア。

午後はトークセッションと同じ教室で、文京区で活動するグループの紹介。制限時間は10分だが、どのグループも、映像を流すなどの工夫があった。株式会社スタジオバッテリー(建築設計事務所)、みらふぃる(文京区100人カイギから発展)、みんなのアルバム(文京区社会福祉協議会)、ザ・ヤブえもんズと本郷いきぬき工房、そらウミのどあげ♡美ゅーてぃー』、旅する図書館さきちゃんち運営委員会文京映画祭実行委員会、跡見学園女子大学地域交流センター、NPO法人子ども劇場荒川・台東・文京 文京ブロック。ハンドクラフトのワークショップもあり、本物の花のアクセサリー、創作デコパージュフラワーアレンジメントと、団体や活動の紹介は全部で14に及んだ。

さらに、広い吹き抜けの空間を使ってのエンタメステージも。会場には、花びらに書かれた、みんなの「したいわ!」で埋め尽くされた「桜の巨大アート」も飾られていた。

一番バッターはマリリンのマジックミニ公演。10分の公演で、鳩が2羽も飛ぶほどの華やさ、どのマジックもサービス満点、カラフルにいろいろなものが空中に飛び交い、観客30人ほどが歓声をあげた。二番バッターは、江戸時代から伝わる糸あやつり人形のパフォーマンス。糸あやつり人形師の眞野トウヨウ(遊楽マリオネット)さんが演じた。演目は、「どじょうすくい」と「獅子舞」、細かい人形の動きに、観客は見とれた。

最後は、文京区小石川にあるライブハウス「BAR MY PLACE」のメンバーによるバンド演奏。曲目は、「川べりの家」「こいのうた」と最後は、「Some Day」で大盛り上がりに。フィナーレは、学生さん2人組「ららときき」の歌で「チェリー」。手拍子足拍子が会場中に響き熱気にあふれた。

手前が竹形さん

事務局を務めた竹形さんは「今回は跡見さんが会場を提供してくださるということで、みんな気合が入っていました」と話す。「200人くらい来ても大丈夫かなと思っていたのですが、やっぱりコロナで無観客ということになってしまったのがちょっと残念。発表者だけでも集まって直接話をすることができたのでよかった」という。「今回『BMP』(BAR MY PLACE)と跡見の学生さんが協力してくれて、そこで新しい繋がりもたくさんできたので、この成果をうまく次に繋げたい」と語った。(文と2枚目の写真・稲葉洋子、その他の写真・わるわるさん)


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