2月に入り子ども達待望の雪が降ったと思ったら、夕方には冷たい雨に。朝から雪遊びを楽しみに学校に向かった息子はさぞかしがっかりしているのでは?なんて思っていたのだけれど、心配ご無用。放課後、うっすら積もった雪をかき集めて校庭で雪合戦したんだと、息子が嬉しそうに教えてくれました。
今年度も残すところあとひと月。振り返れば、子どもの成長やお友達とのかかわりのなかで、たくさんたくさん悩んだ1年でした。小さな成長もあったし、成長過程ゆえの新たな課題も出てきました。日々試行錯誤のなか、「このやり方でいいのだろうか……」「あの決断でよかったのだろうか……」と不安に押しつぶされそうになることもあるけれど、そんなときに思い出す言葉があります。
「ママが悩んで悩んで決めた道なら、全部正解!」
息子が最初にお世話になった保育園の園長先生の言葉です。当時私は、息子の成長や自分自身の働き方について悩みに悩み、幼稚園への転園を考えていました。そして、最終的に幼稚園に行くことを園長先生にご報告した際に、「ママがKちゃんのために、あんなに悩んで決めたことだもん。もしうまくいかなかったとしても、それは絶対に失敗なんかじゃない。一歩前に進んだってことよ!」と、力強く励ましてくださったのです。「本当はもっと一緒に過ごしたいけど……まあいざとなったら、いつでも戻ってらっしゃい!」とも。今でも何か迷った際に、私の背中を押してくれる言葉です。
もう一つ。あーでもないこーでもないと、悩みのループにはまってしまった時に開く絵本があります。
『みち』
五味 太郎 さく
福音館書店
人生、毎日が決断の連続。せまい道にひろい道、わかれ道。一歩踏み出せば未知の世界が広がっていて、「やった~!」もあれば「やってしまった……」もある。それでも日々、前に進んでいくのだなあと。時に立ち止まったり、引き返したりしながら。
この絵本で特に私が好きなのは、最後の見開きです。自分が行く道のまわりには、同じように我が道を行く人たちがいます。一見、それぞれ関わりがなさそうでもあるけれど、つながっているようにも見える……そうだ、一人ではないんだ。そこに居合わせた者同士、手を貸し合い前に進んで行ったらいいじゃない? そんな気持ちにさせてくれるラストです。
さあ、春はすぐそこ!
(OSAGARI絵本・伊藤みずほ)