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OSAGARI絵本のよりみちにっき/目で見て触って、やってみる。

先日、さあお夕飯をいただきましょうというタイミングで、息子がキッチンでいそいそとすり鉢セットを取り出し、紫陽花の葉っぱをゴリゴリ。いつもなら早く椅子に座りなさいと言うところだけれど、ちょっと面白そうなので何をしているのか聞いてみました。

「今日、社会科見学で染物工房に行ったんだ。もう染め物のやり方覚えちゃったから、ちょっと見てて」と自信満々の息子。ゴリゴリが終わったところにお水を注ぎ、丸ごとジップロックにざぱーんと流し込んだら、ボロ端切れを入れてもみもみ。布は淡い淡い茶色に染まりました。本人が期待した色ではなかったようだけど、実験(?)を終えて大満足のご様子。席に着くと、ご飯を頬張りながら社会科見学で見たこと、聞いたことをこと細かに語ってくれました。

体験ってやっぱり大事。目で見て触ってみることで、もっともっとそのことを知りたいと思う気持ち。どうしてだろうと不思議に思う気持ち。恐らく1日100回くらい「早く! 急いで!」と息子に言っている自分を、しばし省みる出来事でした。

そんなわけで、今月はこちらの絵本をセレクトしてみました。

『だいこん だんめん れんこん ざんねん(かがくのとも絵本)』

加古 里子さく

福音館書店

お母さんが包丁で野菜や果物を切るとあらわれる、さまざまな「だんめん」。外側からは想像もつかない色や形のものがあると知った子ども達は、ほかにも家の中にある物の「だんめん」を探し始めます。野菜や果物のように実際に切れるものならいいけれど、お鍋やお椀はどうしよう? そうやって考えていくうちに、興味の対象は家の外にも広がっていきます。

そういえば、歴史に残る偉大な発明も、元をたどれば日常にある身近な発見や体験から生まれたというのはよく聞く話。忙しい毎日のなかでも、日常にあふれる小さな発見をもっともっと楽しみたいです!

なんとも微妙なお色味(本人は緑色の仕上がりをイメージしていたらしい)。 次はお花でやってみるとのこと。

OSAGARI絵本・伊藤みずほ)


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